夫婦や親子で住宅ローンを借り入れる「ペアローン」
夫、妻のどちらか一人でローンを組むよりも、多くの額を借り入れることができるのがメリットの一つ、住宅取得の可能性が大きく広がりますよね。
しかし、借入額の面で大きなメリットがある一方、万が一のときの返済などデメリットがあることも知っておきましょう!
住宅ローンはその後の暮らしを左右する要素のひとつです。ペアローンのメリット、デメリットをよく知って、自分たちに合ったローンを考えてみましょう!
🌟まず、夫婦でペアローンを組む場合、夫は妻の、妻は夫の連帯保証人となり、お互いのローンの返済を保証しあいます。一人でローン契約をする場合は、連帯保証人が不要なことも多いですが、ペアローンでは必須となります。
『住宅ローン控除』 年末ローン残高の0.7%を13年間(新築)(中古は10年間)
最大控除額は年間21万円(認定住宅は35万円)(中古は年間14万円:認定住宅は21万円)
借入限度額 3000万円(認定住宅は5000万円)(中古は2000万円(認定住宅は3000万円)
主な要件は・床面積50平方メートル以上の物件・借入金の償還期間が10年以上・合計所得が2000万円以下。中古住宅は、耐震基準に適合した物件との事。
例えば、夫は固定金利、妻は変動金利、など、それぞれが設定することが可能です。
人生設計に応じた返済計画をより柔軟にたてられることもペアローンのメリットの一つだと言えるでしょう。
・手続き費用が2倍
それぞれが契約手続きを行うため、必要書類が2通必要になるので、手続きの諸費用が夫婦それぞれにかかります。
事務手数料・登記手数料・印紙税はそれぞれが所定額を支払う。
単独名義のローンの2倍コストがかかることになります。
夫、妻がそれぞれローンを借りているという事は、返済もそれぞれに一定の収入があることを前提としている。
たとえば、共働きで、夫婦どちらもある程度の収入を得ていたとして、ある日妻が妊娠、出産を機に仕事を辞めるつまり収入がなくなるとしたら・・・。または、産後の子育てに専念する事になった場合や、転職して収入が下がったりなどなど・・・。
そのようなライフスタイルの変化で、返済の負担が一層重くなってしまうことが・・・。妻が専業主婦になるとなれば、収入がなくなるため所得税は発生しない。
すると住宅ローン控除は受けられません。
離婚のケース:夫婦それぞれに持ち分(所有権)があるので、離婚しても所有権が双方にあることになるので、住宅は簡単に分割できません。簡単なのは双方の同意のもとその住宅を売却してしまうことです。住宅を売って得たお金で、ローンを返済すればもめる必要もありません。
もし、売らずに所有し続ける場合は、ローンの残債をどうするか考える必要があります。夫、妻どちらかにローンを一本化するなら、ローンを借り換える必要があります。新たに金融機関の審査を受けなくてはなりません。2人分の収入の合計で借りたお金を一人で返済するとなれば、審査条件は厳しくなります。
そのまま2人で所有しローンもそれぞれが返済し続けることも可能ですが、ペアローンは相手の連帯保証になっていることが前提。もし相手の返済が滞ったり、返済不可能な状況に陥ると、否が応でも自分で返済しなくてはいけなくなります。
どちらかが死亡したケース:住宅ローンを借り入れる際は通常、団体信用生命保険(団信)に加入します。これは契約者は返済期間中に死亡した、あるいは高度障害になった場合、保険金でローンの残額を返済する制度であり、万が一の場合でも家族にローンが残らない仕組みです。
ペアローンの場合は夫婦それぞれの加入が条件となりますので、例えば、夫が返済中に亡くなった場合、夫のローン残額は夫が加入した団信の保険金でまかなわれます。一方妻のローンはそのまま返済をつづける事になります。自分の組んだ分の返済だけを行えばいいという形になります。
次回は連帯債務の内容についてお伝えいたしますね🏠